うつ病と心理カウンセリング

<強いストレスに耐えられる限界は約1ヵ月>

人は強いストレスに耐えるのにも限界があります。

それは、約1ヶ月程度といわれています。

 「自分はストレスに強い!」

 「うつ病になんかならない!」

 「うつ病になる前に何とかする!」

と思っている人でさえ、うつ病になる危険性があります。

しかし、精神科に通うには抵抗があるようです。



<うつ病治療の問題>

近年のうつ病治療は、大きな問題をかかえています。

精神科医がDSMというガイドラインに基づいて真面目に診療するほど、うつ病患者が量産され、終わりの見えない投薬治療に苦しむという現実があります。

「新型うつ病(現代型うつ病)」や「メンタル休職」は、精神科医が患者の詐病(さびょう)に加担していると思われる場合もあり、一つの社会問題となっています。

このうつ病は「ディスチミア親和型うつ病」といわれ、自己愛が強く、自分自身に漠然とした万能感をもち、挫折に際しては他罰的(自分ではなく周囲を責める)、自ら積極的にうつ病であることをアピールするといった特徴があります。

また、若い人に多いというのも大きな特徴のひとつです。

2000年頃にデプロメールやパキシルといったSSRIという抗うつ薬が発売され、多くのうつ病患者に処方され始めました。

「うつは心の風邪」のキャッチフレーズをもとに、精神科医に通うことの敷居を下げた製薬会社の思惑があります。

大元を辿れば、製薬会社の利益に繋がっています。

うつ病患者を量産するDSM診断基準の導入にも製薬会社が関与しています。

メンタルヘルス対策に力を入れている企業では、メンタル休職が量産される流れが出来上がっています。

精神科の治療にネガティブな面を解説してきましたが、治療が必要なうつ病を見逃してはいけません。

精神科の受診を容易にすることは、うつ病の早期治療に繋がります。

風邪と同じような感覚で、精神科を受診することも否定できません。

<精神科医か?心理カウンセラーか?>

誰にだって“うつ”な気分になる時はあります。

些細なことでも人によって耐性が違います。

持続的なストレスが続けば、精神面では大きな負担となります。

心理カウンセリングでは、日常的なストレスや心のモヤモヤ、比較的軽い些細な相談からでも受けることができます。

「仕事にやる気がなくなった」、「成績が伸びない」など漠然とした相談を受けることがあります。

全てのことに何かしらの原因が引き金になっています。

それを見つけ出し、改善に導くのも心理カウンセラーのお仕事です。

精神科医と心理カウンセラーの目指すところは同じかも知れませんが、手法と結果は異なります。

心理カウンセラーは相談者に治療を施すことはありません。

解決策を相談者自らが導き出すお手伝いをするだけです。



<うつ病と抗うつ薬>

うつ病がなぜ危険かについても簡単に解説しておきます。

強いストレスにさらされた時、人の脳内ではセロトニン、ドーパミン、ノルドレナリンといった神経伝達物質が減少します。

それらは、ヒトの精神状態を左右する重要な物質です。

強いストレスが持続すれば、神経伝達物質が減少した状態で固定化されます。

また神経細胞自体が減少することもあります。

できるだけ早くストレスを取り除く必要があります。

そこで、薬物による治療はこれらを短期間のうちに取り除くことは可能です。

しかし、抗うつ薬はこれらの神経伝達物質のバランスを崩してしまいます。

投薬が長期になればバランスが崩れた状態で固定化されます。

抗うつ薬を突然中止すると、気分の落ち込みが強くなったり、不安や不眠、焦燥感など、ひどい症状が現れることがあります。

精神科の薬の使い方に基準はありますが、辞める基準はありません。

一度使い始めた抗うつ薬を中止するには、相当の危険と覚悟が必要です。



<おわりに>

うつ病の治療は根本原因が解決しない限り、治癒は困難です。

根本原因の解決に関しては、心理カウンセラーが得意とするところです。

精神科で治療を継続されている方も、心理カウンセリングを利用してください。

薬剤師として勤務する傍らの心理カウンセラーですが、メンタルフレンドもしくはメンタルサポーターとしてお付き合いいただければ幸いです。

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